ここでは、躁うつの症状の軽減についてをお伝えしていきます。
通常の方法とは違いエネルギーを変容させるやり方を含み、ここでは一般的なというよりも、筆者自身の言葉も多くあります。ここから何かのヒントがあればと思っております。
ひとつ挙げておきたいことは、躁うつ、双極性障害の方は、アーティスト気質であるということがあります。
通常の世界認知とは違った見方をしています。
端的に言うとセンスがいい、かっこいいと言うことになると思いますが、同時に双極性な部分、安定しないことや自己破壊的な面を持ちあわせているのです。
そして、そのことが自分自身のアイデンティティとなっていることが多いように感じます。
つまり、健全なクリエイションよりも、どこかはかなさや破壊性、孤独や苦悩といった表現に美しさを見出している。
それは表現や美、クリエイションという目で見れば素晴らしいのですが、一方で、本人の人生という目で見た時にはどうなのだろうか?という疑問も出てきます。
まず、自分の好きなことで生計が成り立つのか?という課題もありますし、そもそも幸せですか?ということもあります。
もし、自分は双極性があるとの自覚だけではなくて、躁うつや双極性障害との診断があり服薬が必要であるなら、まずは健康を第一に考えることと、自分の人生を立て直すことが先だと思えます。
本当に素晴らしいクリエイションをしていても、例えば生きている間は評価されず、死後しばらく経ってから作品が評価されて売れだした・・・これも意味があるのかも知れませんが、私には意味がないように思えます。
やはり、評価されるのなら今の人生でされたいですし、そのことよりも、まず健康になって人生を生きることが先に思えます。
そのためには、精神的な健全性が必要になり、それはつまり、あなたが持つアイデンティティ、それはあなたのこれまでのクリエイション、はかなさや破壊性、孤独や苦悩を手放すことが必要なのです。
しかし、ここで自己矛盾が起こります。
おそらく、あなたにとってのこのクリエイションの仕方は、あなたそのものなはずで、これが無くなったらあなたではなくなるようなものなはずです。
私は、それでも、あなたのクリエイションの方法を変えること、アイデンティティを手放すことを強くおすすめしています。
もう、あなたはカリスマでもなく、孤高の表現者でもなく、天才でもなく、スティーブ・ジョブズでもなくなります。
そうただの人、普通の人、あなたが最も言われたくなかったであろう凡人になり下がってしまうのです。
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双極性障害、躁うつの方は、自己のアイデンティティが自己破壊的で、それによって精神的な健康も、人生そのものも壊していることを自覚することが必要なのです。
気づきの一歩目には、まず躁状態になった時に、それを自分でスローダウンできるようになることを目指します。
これができるようになれば8割がたは軽減されたと言えるほど重要になります。
大事なことは、躁状態だと自覚したならとにかく休むことです。
ただ、躁状態での活動において成果を上げていることがあるのかも知れません。そんな時には、実際の利益や自分が得られるものと、躁うつが続くことのどちらが自分にとって良いのか?の判断をすることも出来ます。
ただ、おそらく多くの場合には、躁状態での活動で利益を得ていたとしても、デメリットのほうが多くなるのではないかと思います。
ここで必要なのは、一種の諦めです。
諦めることが出来た時、本当の回復への道が始まるのだとも言えるでしょう。
次に大切になってくるのが、乳児幼児期です。
もしかすると、この赤ちゃんの頃に不眠がすでに始まっていたかもしれませんので、眠たい時には眠ることをおすすめします。一日中眠ってしまうのは、何らかの原因がありますし、良いことなのです。
乳児幼児期のことはもちろん覚えていないことが多いですが、断片的には記憶していることがあり、そこから今現在まで繰り返している、続いてしまっているものを見ていくことが必要です。ここを紐解くことで、躁状態の活動量も減っていくことになります。
最後に、躁状態が治まった時に、本当の活動が始まります。
それは、自分はスティーブ・ジョブズではないと分かった後の普通の人の人生です。
心の平安を経た活動というものがあなたにもあって、それはかつての自分から見た時にはクリエイティブには思えないかも知れませんし、満足ではないかも知れません。
しかし、それも分かった上でのさらなる活動の仕方、表現の方法、生き方の発見がそこにはあると思います。
案外と、すぐとなりにあなたの本来の道があったことに気がつくかも知れません。
また、自己破壊の灰の中から這い上がってきた表現者とは、あなたが欲しくて仕方なかったカリスマ性をもたらすかも知れません。
でももうその時には、あなたはカリスマ性よりも心の健全性のほうが大切になっているのでしょうね。
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人間は好きなように生きて良いはずですし、はかなさと孤独と苦しみの中にこそ美があるのであれば、そう生きても良いわけです。
私には、それを止めることもできません。
しかし、私自身が双極性の気質があって、診断はうつでしたが、ちがった病院で診てもらっていたら躁うつだったかもしれないと思っており、自分の気づきにより双極性を手放した経験があります。
それは、なぜか?
一言で言うと幸せな人生を送りたいと思ったからです。
心が安定して、安心して暮らしたいと思ったからです。
私の場合には、自分の持つ自己破壊性にある時から気が付き始めました。そしてそれがアイデンティティとなっていることにも次第に気がついていきました。
これじゃあ幸せにはなれんわ!ってことにも。
そして、ある日手放すことを決めました。
それは、自分の人生をこれから生き始めることになります。
双極性のせいで?!がちゃがちゃになっている自分の人生をいい大人になってから、また再スタートさせるのです。
こうなったのは、親のせい、〇〇のせい、誰々のあの言葉、それらのせいだったのに・・・etc‥
いろいろありますが、もう誰を批判していても仕方ない、自分でやっていくしかなくなるのです。
つまり、ただの凡人のものすごくかっこ悪い人生となるだけ笑。
それでも、私は自己破壊的なアイデンティティを手放して良かったと思っています。
なぜなら、昔はできなかったこと、人の優しさやに気がついたり、感謝できるようにになりましたし、なにより安全で安心できる日常より欲しいものは無いと思えたからです。